発行冊子の紹介


第44号 2006年6月20日発行

 目次
【44巻頭言】
プロのアマチュアからの《戴き》           中村 修    
古代日本の土木(その四)              森  章    
初期国家論                     中村 修  
【小休止】会員ひろば
系譜を偽造する話                  半沢英一    
弥生王権のシナリオ(三)              山中光一    
―三世紀前半、卑弥呼の時代―
一宮ノオト                     齋藤盛之    
古代ギリシャ・ローマ文明の崩壊           河野宏文    
双脚輪状文について                 大谷幸市    
『日本書紀』神話の背景(三)            古澤 昭    
来信・編集後記                           
巻頭言プロのアマチュアからの《戴き》        中村 修
『古代史の海』は科学の大衆化、プロとアマを繋ぎコーディネイトすることを掲げて編集している。だからプロとアマの接点の問題には気を遣っている。そのような編集業務に携わっていて感じたことの一つを述べる。  a福島隆三「「城上」はどこにあるか」「葬列は石村へ向かったか」『万葉挽歌と終末 期古墳』三一書房1982、
 b 「城上宮について」『日本歴史』第598号1998、

の二つを読み比べて欲しい。 aはアマチュアの著作であるし、 bは執筆者名を伏せたが『日本歴史』というプロの雑誌に掲載された論文である。発表は aの方が16年早い。両方とも「キノヘ」の場所についての論考で、結論は桜井市までは同じでその先が違う。 aは誤謬も目立つが、だからといって先行研究として aを紹介しないのはおかしい。なぜならbの論証過程の前半は aと似ているからである。私にはアイデアの盗用に感じ る。 aはアマチュアの著作だからそして誤謬が多いから先行研究に値しないのだろうか。以後の諸研究も、 bには触れるが aには誰も触れない。私から見れば言葉は悪いがプロのアマチュアからのアイデアの《戴き》である。